清の時代にタイムスリップ!?台湾の古都を彷徨う|鹿港小鎮

“鹿港小鎮”といえば80年代の台湾歌謡曲。主人公は故郷を捨てて大都会台北で働く青年。残した両親や恋人はどうしているだろうか、おれの居場所は台北にはないのだと、出稼ぎ労働者の哀しい心情を歌う、経済成長期あるあるなザ・昭和歌謡である。

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ここで歌われている鹿港は、台湾中部の彰化県にある港町。中国が清のころ、福建省泉州と交易が始まり、18〜19世紀には大変に栄えたという。このころに台湾で発展した港町は三つ、台南、鹿港、台北の萬華で、一府二鹿三艋舺と言われる。

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街の中心的存在、台湾最古の媽祖廟。この廟から線香の煙が絶えることはない。鹿港には、提灯作りなどの古い伝統を受け継いだ工芸品の職人の工房が多い。

 

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福建省から移民が来たばかりの頃は、移民グループ同士の争いが絶えなかったという。防犯のために一族ごとに居住地区を壁で囲っていた。迷路のような街並みが今も残っている。

 

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まだ住んでいる人がいるみたいで、春聯が新しい。

 

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こんな景色、中国でもよほど田舎に行かない限り見られないかもしれない。

 

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ステキ!

 

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T字路に石敢當が。

 

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素朴な市場。まるでタイムスリップしたみたいだ。

 

こちらが羅大佑の1980年代のヒットソング“鹿港小鎮”。ちなみに中国で有名な“鹿港小鎮”は、チェーンの台湾料理レストランの名前。牡蠣オムレツなどの定番台湾料理が楽しめる。