中国で大流行!夏の風物詩となったザリガニ火鍋|麻辣小龍蝦

ここ数年、中国では全国的にザリガニ食が大ブームだ。ザリガニの旬は初夏から9月ごろにかけてで、6月に入る頃からネットでも巷でもザリガニの話題で持ちきりになる。

中国語ではザリガニを小龙虾/小龍蝦(小さなロブスター)という。唐辛子と山椒が効いた四川スタイルのピリ辛スープでザリガニを調理する麻辣小龍蝦が大人気。日本における蟹と同じで、みんなで殻を剥ぎながらわいわいするエンターテインメント性が若者に受けているんじゃないだろうか。

 

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このザリガニ鍋は中国料理の伝統ではなく、最近になって急に流行し始めた食文化だ。中国ではもともとザリガニは外来種で、戦後にウシガエルの飼料として日本から持ち込まれたもの。今になって食料として定着したらしい。2007年ごろから養殖が盛んになり、2017年には生産量が89.9万トン、中国が世界一のザリガニ生産国となった。

広州の茶餐厅(香港スタイルのファミレス)で食べたことがあるが、身がほとんどなく、殻でスープを掬って食べるような感じでザリガニ自体は特別美味しい感じがしなかった。その話を中国人にしたら、「お前が食べたのはファミレスのダメなザリガニで、専門店のやつは身がプリプリで格別な美味しさだから今度連れて行ってやる」と言われた。私がザリガニをうまいと言うまで許してもらえそうにない。

 

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2017年に生産量世界一を記録してから、中国でのザリガニ愛が加速しているように思う。中国のピザハット(必胜客)ではピリ辛ザリガニピザが登場。

左上のエビに乗ってる絵は、流行ネットミームの”皮皮虾,我们走”。意味はよくわからないが、人気オンラインゲームの中のワードから流行った言葉らしい。(オリジナルの絵柄は、シャコの上に人が乗っている)

いやはや、中国の進化は常に我々の想像の斜め上を行っていて、今後も目が離せない。