あこがれの糖葫蘆を北京で食べることができて本当に嬉しかった|王府井

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中国で一番感動した食べ物といえばコレ、糖葫蘆(タンフールー)。 日本の縁日でおなじみのりんご飴の原型は多分この糖葫蘆なんだと思う。本場中国のオリジナルは、サンザシを水飴でコーティングした昔ながらのおやつ。

正直、子供の時から日本のりんご飴が美味しいと思ったことがなかった。りんごが硬いし、かじると飴とりんごの部分が分解されて、りんごはりんご、飴は飴を別々で口に含むことになり、なんでわざわざりんごを飴でコーティングしているのかよくわからなかった。

ところが、だ。中国本場のサンザシを使った糖葫蘆を初めてかじった時の感動(まさに上の写真の瞬間↑笑)ったら忘れられない。パリッとした飴を齧ると、フワフワっとしたサンザシの食感、そしてお口に広がるサンザシの爽やかな甘酸っぱさ。パリパリとフワフワ、砂糖の甘さを中和する果物の酸味。サンザシと水飴の見事なハーモニー!

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糖葫蘆の存在を初めて知ったのは『霸王別姬(邦題:さらば我が愛)』だ。映画の中で、幼少期の主人公の同級生が、厳しい京劇の訓練に耐えかね、城外の糖葫蘆売りの呼び声につられて学校を飛び出してしまう。そして、捕まったら厳しい折檻を受けるとわかると、糖葫蘆を口いっぱいに頬張って、首をつって死んでしまう。悲しすぎるストーリーと衝撃的な映像もさることながら「糖葫蘆って何?」っていう疑問がずっと残っていた。

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大人になるとは本当に素晴らしいことで、そののち北京の王府井(原宿の竹下通りみたいなところ)を歩いて、ついに糖葫蘆を味わうことになる。糖葫蘆を一口食べて思った。「映画のあの子の気持ちがわかる!!!」積年のモヤモヤが吹っ飛んだ瞬間だ。糖葫蘆は、それくらいうまい。(独断と偏見)

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屋台で売られる糖葫蘆

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王府井の原宿感w

ずっと食べてみたかった糖葫蘆だが、実は香港でも台湾でも売っていない。私は中国に来てやっと食べることができた。サンザシが取れないのだろうか?台湾の夜市では、ミニトマトを飴でコーティングしたものはよく見かけた。

中国の人たちにとっては、糖葫蘆は昔ながらのお正月シーズンの味ってことになるらしい。大好きな日食记で作り方が紹介されていた。うーん、この動画シリーズはいつ見ても癒される。